エンジンオイル“入れすぎ”が招く意外な故障──整備好きほど要注意
目次
- 1: 「多ければ安心」は大間違い
- 2: 泡立ちが潤滑を殺す
- 3: 正しい量を守るために
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
「多ければ安心」は大間違い
「エンジンオイルって、たっぷり入れとけば安心でしょ?」──そう思ってる人、意外と多いんです。
でも実は、オイルって“多すぎ”てもトラブルの原因になるって知ってました?
エンジンオイルには、潤滑・冷却・洗浄といった大事な役割があります。だからこそ、「ちょっと多めに入れておこう」なんて、DIY整備派の“親心”が働きがち。でも、それが逆効果になることも。
適正量を超えて入れすぎると、余分なオイルがクランクシャフトに触れて泡立ちを起こし、オイルの性能がガタ落ちすることもあるんです。
つまり、“やさしさ”がエンジンを苦しめる──そんな皮肉な話、あるんです。
泡立ちが潤滑を殺す
では、オイルが泡立つと何が起きるのか──答えはシンプルで、でも怖いです。
泡立ったオイルは、金属同士の摩擦をうまく防げなくなり、潤滑不良に陥ります。
その結果、エンジン内部では摩耗が進行。部品同士が直接こすれ合い、焼き付きや異音といった“悲鳴”が聞こえてくることも。
「なんか最近、エンジン音が変だな…」と思ったら、それ、泡立ちが原因かもしれません。
そして最悪の場合、エンジンが完全に壊れる“エンジンブロー”に発展──修理費はウン十万円コースなんてことも。
つまり、オイルの入れすぎは“財布にもダメージ”を与える可能性があるんです。
正しい量を守るために
エンジンを守るためには、まず“適正量”を守ること。これ、整備の基本です。
オイル交換の際は、必ず車種ごとの指定量を確認して、レベルゲージでしっかりチェックしましょう。
また、傾斜地での作業や、エンジンが冷え切る前の測定は誤差が出やすいので要注意。
「ちょっと多めに入れとけば安心でしょ?」という気持ちはわかりますが、それが落とし穴になることも。
整備好きこそ、基本に忠実な判断が求められます。
“愛車への思いやり”は、正しい知識と冷静な手順から──それが、トラブルを防ぐ一番の近道です。
ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
さて、今日のテーマはエンジンオイルの入れすぎについて。いや〜、オイルって“足りないとダメ”ってのはよく聞くけど、“多すぎてもダメ”って、ちょっと意外だったなあ。
そうですよね。前半では、エンジンオイルが多すぎると泡立ってしまって、かえって潤滑性能が落ちるってお話をしました。
泡立ったオイルは、金属表面にしっかりと膜を作れなくなる。結果として、摩擦が増えてエンジン内部の摩耗が進行するリスクが高まるんだワン。
泡立ちって、なんかビールみたいで楽しそうなイメージあるけど、エンジンにとっては“悪酔い”みたいなもんなんだね(笑)
うまいこと言いますね(笑)。でも本当に、泡立ちが原因でエンジンが焼き付いたり、最悪“エンジンブロー”なんてこともあるんです。
エンジンブローって、あれでしょ?エンジンが壊れて動かなくなるやつ。修理代、めちゃくちゃ高いって聞いたことあるよ。
その通り。車種にもよるけど、数十万円単位の出費になることもある。しかも、オイルの入れすぎが原因だと保証対象外になるケースもあるから要注意だワン。
うわ〜、それは痛いなあ…。じゃあ、どうすればいいの?オイルって、どのくらい入れれば“ちょうどいい”の?
まずは、車の取扱説明書に書かれている指定量を確認するのが基本です。そして、レベルゲージでオイルの量をチェック。ゲージの“F”と“L”の間に収まっていればOKです。
なるほど。でも、あれって見るタイミングとか場所によって変わらない?
鋭い指摘だワン。傾斜地で測るとオイルが片寄って正確な量がわからないし、エンジンが熱い状態だとオイルが膨張して多く見える。だから、平らな場所で、エンジンを止めてしばらく冷ました後に測るのがベストだワン。
へえ〜、そんなに繊細なんだ。じゃあ、「ちょっと多めに入れとこっかな〜」ってのは、やっぱりNG?
はい、まさにそれが落とし穴なんです。整備好きな人ほど、つい“念のため”で多めに入れがちなんですが、それがエンジンにとっては負担になることもあるんです。
うーん、愛車を大事に思う気持ちが裏目に出ちゃうってわけか。なんか切ないね。
でも、正しい知識があれば防げるトラブルでもあるワン。オイル量の管理は整備の基本。過不足なく、適正な量を守ることが何より大事だワン。
そうですね。まとめると──
【結論まとめ】
エンジンオイルの入れすぎは、泡立ちによる潤滑不良を引き起こし、エンジンの焼き付きや異音、最悪の場合はエンジンブローといった深刻なトラブルにつながる可能性があります。
オイル交換時は、必ず車種ごとの指定量を確認し、レベルゲージで正確にチェックしましょう。傾斜地やエンジンが熱い状態での測定は避け、平坦な場所で冷却後に行うのがポイントです。
「多ければ安心」は大間違い。整備好きな人ほど、基本に忠実な判断が求められます。エンジンオイルの適正量を守ることが、愛車を長持ちさせる一番の近道ですよ。
いや〜、今日も勉強になったなあ。次回は「オイルの色でわかる健康診断」なんてテーマも面白そうだね。
いいですね、それ!オイルの色やにおいでわかること、たくさんありますから。
それは“オイルの声を聞く”ってやつだワン。次回もお楽しみに!
