【消された話】プロテイン密売事件──筋トレブームの裏にあった闇
目次
- 1: なぜ“プロテイン”が密売されたのか
- 2: 事件の発覚と“報道の空白”
- 3: 筋トレ文化とサプリの“光と影”
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
なぜ“プロテイン”が密売されたのか
「えっ、プロテインが“密売”されてたって本当?」──そんな驚きの声が聞こえてきそうですが、これは1970年代の日本で実際に起きていた話。今でこそコンビニでも手軽に買えるプロテインですが、当時はほとんどが海外製で、しかも価格は高騰。筋トレに目覚めた人たちにとっては、まさに“高嶺の花”だったのです。
そんな中、徐々に広がっていったのがジム文化。ボディビルやウェイトトレーニングがブームになり、プロテインの需要は急上昇。しかし、正規ルートではとても追いつかず、「もっと安く、もっと効くやつを手に入れたい」という声が、やがて裏ルートを生み出していきます。
一部の業者は、国内未認可のプロテインを海外から密かに輸入し、ジム仲間やトレーニーたちに販売。こうして、知る人ぞ知る密売ネットワークが形成されていったのです。まさか、筋肉を育てるはずのプロテインが、こんな形で“闇”とつながっていたなんて──。
事件の発覚と“報道の空白”
プロテイン密売の“裏ルート”が広がっていた1970年代──ついに1976年、関東地方で密売グループが摘発されるという事件が起こります。ところがこのニュース、全国紙ではほとんど取り上げられず、報道は地方紙の片隅にひっそりと載っただけ。まるで「なかったこと」にされたかのような扱いでした。
なぜ、これほどインパクトのある事件が“報道の空白”に包まれたのか?背景には、当時急成長していた健康産業の“イメージ悪化”を恐れた業界団体の圧力があったとされています。「筋トレ=危険」「サプリ=怪しい」という印象が広まることを避けるため、メディアへの“働きかけ”が行われたという噂も。
結果として、この事件の詳細は公に語られることなく、記録も証言も曖昧なまま、歴史の中に埋もれてしまいました。今となっては、まるで都市伝説のように語られる“消された話”──でも、確かにそれは、あったのです。
筋トレ文化とサプリの“光と影”
今ではドラッグストアやコンビニで気軽に買えるプロテイン。でも、1970年代の日本では、それは特別な存在でした。限られた人しか手にできない“憧れの粉”──それが、筋トレ愛好家たちの間で密かに取引されていたのです。
この事件が示しているのは、筋肉を求める欲望の強さ。「もっと速く」「もっと大きく」──その思いが、時に倫理や法を超えてしまうこともある。筋トレが“美”や“承認”と結びついた瞬間、サプリはただの栄養補助ではなく、“魔法の道具”になってしまったのかもしれません。
そして今、私たちが当たり前のように使っているサプリ市場の健全性を考えるうえでも、この“消された話”には大きな意味があります。過去に何が起きたのかを知ることは、未来の選択を誤らないためのヒントになる──そんな気がしませんか?
ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
さて、今日のテーマは「プロテイン密売事件」。いや〜、まさか筋トレの世界に“闇取引”があったなんて、びっくりですよね。
そうなんです。1970年代の日本では、プロテインが高価で入手困難だったこともあり、一部の筋トレ愛好家たちは裏ルートに頼らざるを得なかったんです。
技術的に言えば、当時の国内市場には高品質なプロテイン製品がほとんど流通していませんでした。輸入品に頼るしかなく、価格も高騰。需要と供給のバランスが崩れた結果、非合法な流通が生まれたのはある意味、構造的な問題ですね。
なるほどねぇ。で、1976年には関東で密売グループが摘発されたって話でしたけど、報道はほとんどされなかったんですよね?
はい。地方紙にちょこっと載った程度で、全国紙ではスルー。背景には、健康産業のイメージ悪化を恐れた業界団体の“圧力”があったとも言われています。
メディア構造の問題も見逃せませんね。スポンサーや業界との関係性が強いと、報道の選択にもバイアスがかかる。この事件は、まさに“報道の空白”が生んだ“消された話”の典型例です。
でもさ、今ってコンビニでもプロテイン買えるじゃない?あの頃の人たちが見たら、びっくりするだろうなぁ。
本当に。今は「プロテイン=健康的」ってイメージが定着していますけど、当時は「筋肉=怪しい」「サプリ=危険」みたいな偏見もあったみたいです。
ちなみに、現在のプロテイン製品は品質管理も厳しく、成分表示も義務化されています。技術的にも、吸収効率や味の改良が進んでいて、昔の“粉っぽさ”とは別物ですね。
へぇ〜、そうなんだ。でも、筋肉を求める欲望って、今も昔も変わらない気がするなぁ。「もっと速く」「もっと大きく」っていう気持ちが、時に暴走しちゃうのかも。
その通りです。だからこそ、サプリとの付き合い方には注意が必要なんですよね。
この“プロテイン密売事件”は、筋トレ文化の拡大とともに生まれたサプリ依存の始まりでもあります。倫理や法を超えてでも“効くもの”を求める心理は、今も形を変えて存在しています。
そして、事件が報道されずに“消された”ことで、私たちはその教訓を見逃してしまったかもしれません。だからこそ、今こそ過去を振り返る価値があると思います。
うん。今のサプリ市場が健全に見えるのも、こうした“闇”を乗り越えてきたからなんだね。筋トレやプロテインが身近になった今だからこそ、過去の“消された話”に耳を傾ける意味は大きい──そんな気がします。
